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伊豆に来たからには何を食べて帰ろうかな?
伊勢海老、アワビ、伊豆牛、甘夏、ワサビ……パッと思いつくだけでも、もう片手じゃ数え切れません。でもそんなに食べる時間も余裕もないし、どれを食べればいいの?

おっと、ちょっと待ってください。伊豆といえばわさびも忘れてはいけませんよ!
伊豆には数多くのわさび園があります。
そのわさびと相性が良い食べ物というと、お蕎麦がありますね。
わさびが育てられるおいしい水を使用した伊豆のお蕎麦は、香りも上品であっさり食べられるということで女性にも根強い人気があるんです。まさに伊豆を代表する食べ物のひとつですね。
今回は、そんな人気のお蕎麦を「食べる」だけでは終わらず「作る」ということで、実際に蕎麦打ちを体験してきました!
私も、もちろん蕎麦打ちは初めて。蕎麦打ちどころか、日頃料理もまったくしていない「料理初心者」(笑)。そんな私が無謀にも今回取材させていただいたのは、城ヶ崎にあります「おそば膳」さん。
「蕎麦打ちなんてやったことがないんだけど…」という人でも気軽に本格的な蕎麦打ちが体験できる体験教室が人気です。

体験コースでご指導いただいたのは、店長の飯田さん。先生、かなり手のかかる生徒になると思いますのでどうぞよろしくお願いします!(ペコリ)
お店でエプロンが用意されているので、もって行く道具・着替え等は当たり前ながらありません。手ブラでOKです。
エプロンを着て、手を洗ったらさっそく蕎麦打ち開始です。
「蕎麦打ちは時間が命。打ち始めて30分以内には打ち終わっていないとおいしいお蕎麦にならないのよ」
と、開口一番に先生がポイントを説明してくれました。
なるほど、30分後にはもう打ったお蕎麦が食べられるわけですね。なかなかお手軽ですね…、とまだ何もしていないのに打ち終わった後のことばかり考える私。30分以上も打ったら疲れそうですもんね。
「と、いうことだから、手早く蕎麦粉を混ぜてね」

まずは、蕎麦粉とつなぎの小麦粉と水を混ぜ合わせるところからスタートです。
手早くですね、了解です…と私なりに手早く蕎麦粉を混ぜ始めたら、「はい、急いで」と先生から声がかかってしまいました。え、これでも手早いつもりだったのに……!
二の腕にさらに力を入れて混ぜる速度を上げたつもりでもぎこちない動きになってしまい、逆に速度が落ちてしまいました。む、むずかしい……!
先生が混ぜ方の見本を見せてくれましたが、とてもリズミカルで、テキパキしています!上半身全身を使えば力を入れずに手早く混ぜられるそうです。
ただ粉を混ぜる段階で既に先生に手伝ってもらっているなんて……。まだ麺棒も包丁も触ってもいないのに!
本当に30分以内に打ち終わることができるのでしょうか?
うどん打ちと違い、蕎麦打ちは比較的力を使わずに生地が打てるので、私のような初心者でもあまり失敗することはないそうです。
とはいえ気は抜けません。蕎麦の生地を均一に伸ばす作業が控えています。
この生地の厚みも重要で、素材の風味と食感を損なわない為にはやり直しがきかないんだそうです。
やり直しがきかない、と言われると緊張します。
……大丈夫かな。
そんな素人を見越してか、ここで秘密兵器が登場します!

そういえば蕎麦打ちを開始してからずっと作業していた台には、正方形や長方形や円がそれぞれ異なる色で重なって描かれていました。
この図形、ただの模様ではなく(当たり前)しっかり蕎麦打ちと関係してくるんです!
円形は、打って丸くまとめた蕎麦を伸ばす時の目安に。
生地を伸ばす時、段階に応じてそれぞれの図形の線を目安に伸ばすと「おそば膳」さんで出されている蕎麦と同じ厚みになるそうです!
この台、飯田さんが考案したオリジナルで、日本でこちらのお店でしかお目にかかれません。
飯田さんが体験コースやプロ育成教室を始めた頃、この蕎麦の厚みを伝えることが一番難しかったそうです。飯田さんが先生から教わった秘伝、これをどうすれば蕎麦打ちに来た小さい子供やお年寄りまで、皆さんに伝えられるか……?
そこで思いついたのがこの蕎麦打ち台だったそうです。
「先生が生きていらっしゃったら、怒られちゃうけどね」
それでも目安の線はとてもシンプルで分かりやすいです!
体育館のバスケコートとバレーコートのラインが重なっているような台で、素人でも親しみを覚えます。
この、どんなぶきっちょでも失敗しない魔法の台があれば、初心者の私でもプロ級のお蕎麦が打てますね! もうこの取材、成功したも同然です。
……のはずだったんです。
それでも最後の難関が待ち構えていたんです。
蕎麦の細さは蕎麦の命。
当然ながら蕎麦を切るのも自分でやるのでした。
包丁を握るのは実は半年以上ぶり。
うどんならともかく、お蕎麦のあの細さ、量を自分が切るのかと思うと気が遠くなります……。
蕎麦は重みで切るので、蕎麦切り用包丁は普通の包丁より重いんです。斧と似ている?
蕎麦切り包丁を何気なく手に持った途端、考えていたより重かったので思わずそのまま真っ直ぐにゴトッと台の上に落っことしてしまいました。

危ない危ない、親に見られたら怒られる……。
先生も呆れたかな?
チラリと先生を見やると、なぜか笑顔でした。
「お蕎麦は重みで切るのよ。まっすぐ垂直に刃を降ろすのが正解。今の感覚でいいのよ」
……なんと!
日頃料理をよくする人、料理人などの、包丁を効率よく扱う人は蕎麦の切り方に違和感を感じることが多いそうです。逆に初めてその日に包丁を握るという子供の方が切り方に対する先入観がないからか、すんなり上手に切れることが多いとのことです。
私はもしかして後者の分類に入るんでしょうか……?
生地がずれないようにおさえる板で、麺の幅を調整します。
生地に刃をおろしたら、刃の側面の板に刃を軽く当てて板をずらす。そうすると次の麺の幅が決まります。
この作業をリズミカルに一定に繰り返すことで、同じ太さの麺に切り分けられます。
なーんだ、カンタン♪
…と思いきや、さっそく力の入れ具合を間違えて板をななめにずらしてしまいました!
キャー!! 麺がごぼうの「ささがき」状態になっちゃった!!
端にいくほど薄く、末端は透けそうなペラペラの薄さに……(泣)。まぁ、これもご愛嬌ということでアリですよね。

でも一定のテンポを保てれば思っていたよりラクに、きれいに切れますね。ポイントは「一定のテンポを保つ」ですよ! ちょっといびつな麺もありますが、日頃お店でよく見かけるお蕎麦らしく切れました! 本日一番のお褒めの言葉が出たのはこの段階でした(笑)。でも、これからはもう少し料理するようにします……。
時間はぴったり開始から30分経過。
初心者の私でも無事、時間内に打ち終わることができました!
さて、実際お味はどうでしょう?
フゥー、30分間集中していたからさすがに肩と背中がカチカチになったかな?
エプロンを外して、店内の席に通されました。
店内は、靴を脱いでくつろげるお座敷席と落ち着いたトーンでまとめられておしゃれなテーブル席があります。
今回は蕎麦打ち後なので、くつろげるお座敷席を選びました!

蕎麦打ち体験では、蕎麦打ち後に自分で打った打ちたてのお蕎麦がいただけます。
・蕎麦の味噌焼き
・自分で打った手打ち蕎麦
・十割蕎麦(お店で普段出しているつなぎなしの100%蕎麦粉で打ったお蕎麦)
・山ももジュース または 地酒
「日本酒が一緒だと最高においしいんですよ」と説明されたのは蕎麦の味噌焼き。
揚げたソバの実とネギとカツオを味噌で和え、それを焼き上げた一品です。焼きあがったばかりでジュウジュウ音を立て、プツプツ膨れ上がっている味噌と、それぞれ香り高いソバの実、ネギ、カツオの風味は口に入れる前から香ります。たしかにお酒のつまみとしては最高かも……!
しかし、仕事中なので今回は地酒は諦めます。
一口食べてみると、ソバの実のサクサクッと軽い歯ごたえが食欲を刺激します。白味噌の濃厚な香りとソバの実、ネギ、カツオの豊かな風味が合わさり、口の中に広がります。ついつい勢いよくパクパク食べてたら、あっという間に食べ終わっちゃいました。うーん、もうちょっと食べたかったなぁ。後を引く味です!

濃厚な味噌焼きの次は、自分で打ったお蕎麦がざるでいただけます。
さてさて、どんな見た目になったかな……?
おお、ざるに盛られると格好つきますね(笑)!
あまり大きさにバラつきもなく、蕎麦の形状を保っています。
あ、ところどころ異様に細い麺が見えますね(汗)。
では、蕎麦つゆにつけてさっそく一口……いただきます!
サラリとした麺の歯ざわりとふんわり香る蕎麦の風味、さすが打ちたて……と感心していたら同行していたプロデューサーが一言。

「これ、コシ強いね」
そうなんです、固くはないんですが、歯ごたえが少し? 若干? あったんです。初めにモタモタまぜてたのがマズかったんじゃないの? と容赦なく追求してくるプロデューサー。ううっ、鋭い! やはり一番初めに時間をかけすぎたのが失敗だったのでしょうか?
そこへちょうど飯田さんが十割蕎麦を運んできて下さったので、聞いてみました。先生、コシが強いのは初めに時間をかけすぎたせいなんでしょうか?
飯田さんいわく、体験で打った蕎麦は初心者でも打ちやすい、小麦粉:蕎麦粉=2:8の「二八蕎麦(にはちそば)」だから蕎麦粉だけで打った蕎麦よりも、小麦粉の粘りが出てしまうからコシが強くなってしまうそうです。

確かに、お店で出されているという十割蕎麦は、私が打ったお蕎麦よりしなやかで、風味もあります。
お蕎麦を堪能したら、〆は蕎麦湯ですよね。
こちらの蕎麦湯は飲み口がサラリとしていて、上品な香りがするんです。ドロドロした蕎麦湯も時々ありますが、こちらは蕎麦の打ち粉に、ソバの実の芯の部分からとった「御前粉」を使っているため蕎麦湯にしてもサラリとなるんです。
いやぁ、お蕎麦のおいしさを存分に堪能できました。蕎麦会席もついて4000円なら、高くはないかもしれませんね……え? これで終わりじゃない?
失礼しました。ここからは月のうさぎのお客様のみが対象となります。
これだけ蕎麦のおいしさを満喫しておきながら、月のうさぎに「泊まります」または「泊まりました」と言えばさらに!
この後デザートにお手製わらび餅が人数分ついてきちゃいます!
お蕎麦を食べ比べてお腹いっぱい……という人もご安心を。デザートで食べきれない場合は人数分をおみやげとしてお持ち帰りいただけます!

このわらび餅、本当に絶品なんですよ。
そばちょこに流しかためられ、かわいいスイーツのような姿で運ばれてきます。
ほんのりグレー色のわらび餅はスプーンですくうと、とろとろとこぼれ落ちそう。口の中にはほんのり甘みとなめらかな食感が広がります。
デザートではなくおみやげとして月のうさぎに持ち帰ってもいいですね。
お部屋の露天風呂につかった後、ちょっとのどが渇いたな…冷たいものがほしいな、と思ったら冷蔵庫で冷やしたわらび餅を味わってください。
あなたは月のうさぎに泊まる前に蕎麦打ちをしますか? それとも泊まった翌日?
旅行のプランにぜひ、組み入れてみてください!
※月のうさぎの宿泊と、「おそば膳」さんの蕎麦打ち体験コースのご予約は別々になります。
月のうさぎのご予約は電話0557-52-0033 または 予約ページから、
おそば膳さんへのご予約は 電話0557-51-1466 から受け付けています。
| 施設名称 | おそば膳 |
|---|---|
| URL | http://www2.wbs.ne.jp/~tedukuri/ |
| 電話 | 0557-51-1466 |
| 料金 | 4,000円 |
| 所要時間 | 90分 |
| 営業時間 | 11:00~14:00 |
| 定休日 | 無休 |
| 予約 | 完全予約制です。前日までに事前にお電話でご連絡を。 |
| 人数 | 1名~最大20名まで |
| 住所・交通 | 〒413-0231 伊東市富戸842-263 【行き方はこちらをクリック】 |
| 備考 | 材料費、そば焼き味噌、地酒つき。打ったお蕎麦は、その場で食べられます。衛生面から食べ残しのそば持ち帰りできませんので、予めご了承ください。プロ仕様のレベルの指導なので若干割高ですが、しっかり上質なものが打てるよう指導してくれます。 |
【月のうさぎに関するお問い合わせ】
伊東温泉・富戸・川奈/旅館/露天風呂付客室
【SeasideResort 月のうさぎ】
〒413-0231 静岡県伊東市富戸沢向1299-3
TEL 0557-52-0033 FAX 0557-52-0034